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第10章 番外編

来月に進級を控えた、おれ達。あさひは、その進級を懸けた家庭科の実習テストに向けて、猛特訓中だ。


『も〜〜〜！次の実習で合格もらえないと、落第とかありえないぃ〜〜！！家庭科ごときに、何であたしの人生、狂わされなきゃいけないのよぉぉ！！』


鼻息荒く、あさひが騒ぐ。片手に持ってるフライパンには、マドちゃんのご指摘どおり、無惨な姿の卵がこびりついている。


『つべこべ言わないの！だからこうして、私とゆうひくんが特訓の応援に来てるんでしょ？！この土日で、ちゃんと卵焼きをマスターするのよ？』


そう。あさひが今、特訓しているのは卵焼き。おれとマドちゃんが、土曜の朝からここへ駆けつけているのには、訳がある。