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第10章 番外編

でも…


「好きな所は…
キンモクセイのような所です」


啓太くんが


「まどかちゃんは、一瞬で記憶に残る人です。忘れようと思っても忘れ難い。遠くで見ていると儚くて…側で、守ってあげたくて。」


初めて意味をくれた。それはきっと、私の探していた答えより、もっと純粋であたたかで。まっすぐな想いに、心が満たされた。


「マドカってどんな人がタイプなの？」


応えてくれたのが、啓太くんで良かった。これからは私、キンモクセイを見るのが楽しくなりそう。見ればきっと、今日を思い出すから。啓太くんがくれた気持ちを、絶対に思い出すから。


…ずっと私を見ててくれて、ありがとう。