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やさしいキスをして?
第11章 おまけ〈三島〉
ふと、空を見上げたまどかちゃんが
『今日は満月かぁ…』
まん丸の月に呟いて、すぐ僕に向き直る。
『…だからかな//?それとも、赤ずきん効果だったのかしら…?』
『え…?』
『あ//ううん、こっちの話っ…!それより、後夜祭はどうする?』
突然キュッと手に力を込めて言うから…
『うん…僕はもう、いいです…//』
『うふふ…じゃあ何の話しよっか…//?』
ギュッと握り返して。僕らはそのまま体育館そばで二人きり、他愛ない話に花を咲かせていた。後夜祭が終わっても、帰りの電車の中でも、ずっとずっと。もちろん…
念願の君の手は、繋いだままに。
(第11章 おまけ〈三島〉)