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やさしいキスをして?
第12章 おまけ〈マドカ〉
『もぉ〜〜うざいッ!』
『んなっ…!』
『いいからアッチ行けっての!あたしはこれから、マドカと用があんのよっ!』
12月25日、終業式を終えた二年の教室。学年一長いうちのクラスのHR後、急いで廊下へ出ると…相変わらずの声が響いていた。
『あ、マドカ!』
『お待たせ!遅くなってゴメンね?…ていうか、靴箱で待ってようか?』
まだ暫くかかりそうな雰囲気を察してみたものの…
『いーのいーの!もう行くとこだから!』
あさひは勢い良く席を立った。
『ちょ、待てってあさひ!んじゃーせめて、一発だけでもチューかまして…!』
『今日は予定があるからって、前々から言ってたでしょ?!もうあたし、行くから!』
後ろに続くゆうひくんにピシャリと言い放ち。あさひはささやかな胸を、ツンと張る。