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やさしいキスをして?
第13章 おまけ〈あさひ〉
『ゆうひぃ…!』
『こ、コラ…くっつくな!風邪がうつ…ケホッ』
顔を背けたゆうひの両頬を包んで、真正面を向かす。
『そっぽ向かないでよバカ!』
『おあえ、あうういええーいゃ…』
(お前、マスクしてねーじゃ…)
両手でむぎゅ〜〜っと、ひょっとこみたいに押しつぶしてやる。フン!何言ってるか分かんないわよーっだ!
『あのね!あたし、すっごい心配してたの!朝から一日中…ずっとずぅぅーっと、あんたのことが心配だったんだからっ!』
『ケホッ…あさ…』
『なのに…来てみりゃ何よ、さっきから人を邪魔者みたいに!そんなね、うつしたくなくて機嫌悪くしてるんだったら…もういっそ、うつしちゃえばいいのよ!』
『…っン!!!』
ぺいっとマスクをひっぺがし、有無を言わさずキスをした。いくら風邪だからって…あたしを避けるゆうひなんて、いやだ。