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やさしいキスをして?
第14章 おまけ〈マドカ②〉
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『いぇ〜ぃ!超・キャンプ・日和ッ!!』
『うお〜山〜!大自然〜!』
旅行当日。鮮やかに広がる深緑の山々、そうそうと流れる川の音。夏の日差しの中、私達は澄んだ空気を胸いっぱいに吸いこんだ。
『トオル、置いてくよー』
『ゆうひもー』
先導を切ってサクサク歩いていくチエちゃんは、サークル仲間。実は私の幼稚園時代の友達で、大学で偶然再会を果たした。性格は、面倒見のいいお姉さん気質。あさひともすぐに意気投合した。
『疲れてないですか?』
『うん、平気。啓太くんこそ、食材持たしちゃってゴメンね?少し手伝おっか。』
『大丈夫ですよ。夕飯楽しみにしてるから』
今日は、山のコテージを貸りて森林浴に来ている。夕飯はみんなでバーベキュー。まだ着いたばかりだけど、親しい友達と遠出なんて…なんかもう、既に楽しい。