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私達が人間を辞めた日【外伝】 寿~孤独な支配者~
第2章 秘めた想い

母の死が...俺達の家庭を腐らせていった...
崩壊ではなく...腐る...
世間から見れば立派な豪邸に住み、何一つ不自由の無い生活を送っている俺達の家庭は、とても崩壊しているようには見えないだろう。

しかし実際は...二つに千切ったパンの中心にカビが生えているように...銀歯の中が腐っているように...少し家庭の中心を覗けば...そこに家族の愛なんて存在していないのだ。
もうあの家は...俺の家じゃない。
父の愛人らしき女が平然と暮らしているし、食事だって全て使用人の麻耶が用意している。
いきなり愛人を連れてこられて「今日からこの人をお母さんと思いなさい」なんて言われて、そこ家族を感じるような人間がいるなら是非見てみたいものだ。

そんな事を考えていると時間が過ぎるのが早く、退屈な授業が全てあっという間に終わってしまった。
受験生の俺にとっては授業の内容を一単語すら知識に加えられていない事はかなりの打撃だが、帰宅してから勉強すれば良いだろう。

毎日の習慣で帰りは車の迎えはなく、俺は重い足取りで学校をあとにした。
いつも立ち寄る公園でぼんやりと立ち止まる...幼い頃に良くこの公園で夢中になるまで遊び...夕方には母が俺を迎えに来ていた。
それは俺達が...まだ家族だった頃の思い出だ...
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