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旦那様☆ロマンチスト
第8章 覚悟を決めた奥様
「もう・・・こんな時間」
昨日、私は泣き疲れてそのまま眠ってしまったようだ。
窓から差し込む太陽の光が眩しくて目が覚める。光の感じが、早朝の柔らかいそれとは違い目に痛い。
瞼が腫れぼったく、頭が重かった。一体何時なんだろう・・・。そう思い枕元のスマホに手を伸ばす。
時間をチェックしたら、もう朝九時を過ぎていた。
―――敏さん、確か今日、日曜出勤だ・・・。
しまった!寝坊した!
朝の九時といえば、敏さんはもうとっくに会社に出社している時間で。そんな時間まで寝てしまったことにショックを隠しきれず、私は慌てて重だるい躰を布団から引きはがすと、そっと寝室を覗いた。
敏さんに対しての疑惑が晴れないくせに、当たり前のように敏さんの仕事のシフト予定が頭に浮かんでしまうのは、四年間夫婦として過ごした時間のせい。
そんな当たり前な些細なことに、私達は夫婦なんだと実感する。私達はまだ夫婦で・・・、私はこれからも夫婦でいたかった。