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旦那様☆ロマンチスト
第8章 覚悟を決めた奥様


 朝ごはんは一日の始まり。

 夫婦喧嘩をした後のきまづい朝だって、朝ごはん準備するのは妻の私の仕事だ。

 敏さんへご飯を作ることは、妻のしての特権で。一緒にごはんを食べる――そのゆっくりとした穏やかな時間を、今まで一度も忘れたことなんか無かったのに・・・・。

 でも。当たり前だけど、敏さんの姿は寝室には無い。


 ・・・だよね。
ちょっと、落ち込む。


 ――-会社に遅刻しなかったてことだよね。


 敏さんは、普段は落ち着いた雰囲気を醸し出してるくせに、朝に弱いという弱点があった。
 当たり前のことだけど、私が起こさなくてもひとりで起きて会社に行ったということは良いことで。でも胸をよぎるのは一抹の淋しさ。


 ―――朝ごはん、どうしたかな。


 いつも準備されている朝食が、今日は準備されていないことを、敏さんはどう思ったのだろう。 それは、わざとじゃないけれど・・・私の意思表示みたいに映ったかもしれない。




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