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恋のリサーチ
第6章 夢にむかって・・
同じ新宿で働いているとはいえ、

聖夜の勤める店があるエリアへは行った事がない。

繁華街の中の繁華街、といった雰囲気は

好きにはなれないし、ちょっとコワい。


だから歩きながらいろんな客引きに声をかけられて

身を固くしたが、これも聖夜に会うため、と

バッグを握りしめながら店を探した。



ほどなく、縦に連なる看板の中に

エデンの園の名前を見つけた。


ビルの前には若い黒服やねじり鉢巻きに前掛けのお兄さんやらが

通る人に片っ端から声をかけている。


私も声をかけられた。

おねえさま、どうぞどうぞ、と。

ペコペコと頭を下げながらそれを突破し、

地下1階にあるクラブ・エデンの園にむかう。

地下にはこの店しかない。


階段を下りるとすぐ正面に入り口がある。

そこに若い男の子が待ち構えていた。



「いらっしゃいませ!おねえさま、

 おひとりさまでいらっしゃいますか?」



幼さの残る笑顔を私に近づけたので、

反射的に一歩下がってしまった。



「あの・・私、

 聖夜さんにお会いしたくて」



バッグの中から名刺を取り出し男の子に見せる。

すると、あ~聖夜さんですかぁ、と

甲高い声をあげた。



「えっとですね、聖夜さんはですね・・」



のたのたとしゃべる男の子の後ろから、

先輩と思しき男が出てきて男の子の前に立った。

見た感じ、聖夜と歳が近そうな、そして

ベテランぽさを感じさせる男だった。



「いらっしゃいませ。あの、もしかして・・

 紺ちゃんですか?」

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