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アナザー☆ステップ
第13章 歌子、甘える
そんな甘え下手な私が、こんなに一人の男にヘナヘナになってしまうとは思わなかった。

すごいヤツだよ、綾希くんは。

「大丈夫だよ、歌子さんは」

「ほんとに?」

「うん、ほんとのほんとに」

理屈っぽい私が、綾希くんの言葉だったら、特に理由もなく信じてしまう。
ほっとする。

綾希くんの胸に擦り寄ると、いい匂いがした。
ボディーソープに混じった、綾希くん自身の匂い。

――男の匂い。
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