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アナザー☆ステップ
第14章 忠臣、友達が増える
「はいはーい」
チャイムはしつこく鳴っている。
頭をかきながらドアを開けて、俺は固まった。
なんでいつも相手を確認しないで開けちまうんだろう、俺。
「おはようございます、久我原さん」
そこには柔らかいグレーのスーツを着た女性が立っていた。
にっこりと仏様のような笑顔を浮かべている。
しかしその頭の中は勘違い暴走系。
俺のかつてのお見合い相手にして、息子の周を巻き込んでくれた困ったお嬢様だ。
その名は前園菜穂子さん。