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第19章 唯、魔法が解けないことを知る

「おまえ、笑ったり泣いたり忙しいな」

「和樹のせいだよ」

「なんで泣いてんの？」

「嬉しいからだよ、バカ！」

言い終わらないうちにキスされた。

和樹の唇は性急だった。
戸惑っているうちに舌が潜り込んでくる。

和樹の体温は高い。
熱い舌に絡めとられると、頭の中まで溶かされていく。

心臓が爆発しそう。

流されてしまう。
信じたくなる。

私、あんたと両想いになってもいいのかな？