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第19章 唯、魔法が解けないことを知る

「離して。着替えるから。いつもの男か女かわかんない格好したら、和樹も目が覚めるよ。やっぱ好きじゃなかった、って」

「しないっつの」

「するよ！」

和樹の肩を叩くけれど、離してくれる気配は全くない。

怖いよ。

こんなの幸せすぎて嘘だって言って欲しい。

男みたいって言われ続けてきた私が、お姫様みたいな格好して、似合うだとか可愛いだとか言われて。

しかも、好きな相手と両想いだなんて。

ぼろぼろ涙が溢れて止まらない。
気づいたら泣きじゃくっていた。