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アナザー☆ステップ
第22章 花梨、電話をかける
名前も知らない相手に電話をかけるのは勇気がいる。
8コール目でその男は出た。
『……はい』
少しかすれた、低い声。
あれ、こいつ、こんなに色っぽい声だったっけ。
昨日は気付かなかった。
緊張しているのを隠しつつ、あたしは名前を名乗った。
相手もこっちの名前なんか知らないんだけど、何となく。
「あたし、花梨。昨日、家まで送ってもらったんだけど」
少し間があって、男は短く答えた。
『……ああ』
この声、やっぱり耳元で聞くとゾクゾクする。
8コール目でその男は出た。
『……はい』
少しかすれた、低い声。
あれ、こいつ、こんなに色っぽい声だったっけ。
昨日は気付かなかった。
緊張しているのを隠しつつ、あたしは名前を名乗った。
相手もこっちの名前なんか知らないんだけど、何となく。
「あたし、花梨。昨日、家まで送ってもらったんだけど」
少し間があって、男は短く答えた。
『……ああ』
この声、やっぱり耳元で聞くとゾクゾクする。