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第4章 和樹、打ち上げに行く

持ち歩いているカメラの液晶を表示させると、アヤ兄と歌子さんの結婚式の様子が浮かび上がった。
何だかんだ言いつつ唯も覗きこんでくる。

「おお、確かに可愛い」

「だろ？」

写真の奈緒姫はピンクのパーティドレスを身にまとっている。
髪の毛はきちんとセットしてあるが、化粧は薄目で初々しい。
南国の明るい空の下で、歌子さんからもらったブーケを持って嬉しそうに目を細めている。

「奈緒姫ちゃんってまさしく和樹の理想を具現化した存在だよね。ちっちゃくて、黒髪で、男慣れしてなさそうで、守ってあげたくなる感じ」