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アナザー☆ステップ
第4章 和樹、打ち上げに行く
「奈緒姫は天使だからな」

俺は満足そうに微笑む。

「……私とは正反対」

ぼそっと唯が呟いたが、肉の焼ける音にかき消されてしまう。

メモリをたどっていた唯が手を止める。

「お、これが噂の彼氏くん?」

奈緒姫と一緒に写っているのは周だった。
手を繋いで波打ち際で遊んでいる二人は、誰がどう見ても微笑ましいカップルだ。

むうっとする俺に、唯が悪戯っぽく笑いかけてくる。

「和樹もいい加減、妹離れしないとねぇ?」

別に周のことは認めていないわけじゃない。
でも、奈緒姫と一緒にいるところを見るとモヤモヤしてしまうのだ。
奈緒姫も、そんな笑顔お兄ちゃんには見せなかっただろ!? って顔をするのが悔しい。
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