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第25章 花梨、狼と戦う

もともとゴスは好きだし、首輪も装飾品としてなら持っている。
でも本物の大型犬用の首輪なんて初めてで、こんなにぶっとい鎖がついているものも見たことがなかった。

あの時、あたしは新しい扉を開けたんだ。

佐和紀の長くて綺麗な指が、大きな鎖にじゃらりと絡み付く。

「ああ……」

それだけであたしは痺れたような吐息を漏らす。

「こいよ」

佐和紀に引っ張られるまま、あたしは奥のベッドへとついていった。