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第16章 拷問

ーー東の邸ーー

バシャンッ

「うっ　　ギャァーーー」

頭から水を浴びせられ
それと同時に全身につけられた傷口から水が染み込み容赦のない痛みとなって全身を駆け抜けた


「いい声だ」

男はうっとりとした目で見つめながら私の頬を撫で擦った

男の舌が延びてきて私の顔を舐めあげる。その舌は唇へとたどり着き私の口をこじ開ける。

私はその舌に噛みついた。

慌てて舌を抜いた男は渾身の力で私の頬を殴り付けた。

口の中が切れ、血の味がする。


天井から吊るされた鎖に繋がれた手首はもうなんの感覚も伝えてこない。


「舌を噛みきる力が残っているとはな」

男は忌々しげに私を見つめ壁に掛けた鞭を振り上げた。

ビシッ

「うっ」

バシッ

「うっ」

もう何度打たれたであろう鞭は傷の上にまた新たな傷を作り耐えきれなくなった皮膚がパックリと口を開ける。