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第43章 愛の行方

「だからさ、辛さと引き換えの

　お金ってやつをもっと有効活用しよう」


直哉さんがニヤリと笑う


「俺が日本に帰れないなら

　紗英が来て」


「私が？でも、子供たちは？」


「連れてくればいい。

　でも、たまには子供たちは預けて

　紗英だけで来て


　少し子供から離れて

　純粋に子供たちに会いたいと

　思える感情は必要だよ。



　そしてね　もっと俺に甘えて。



　いままで頑張ってくれてありがとう


　本当に感謝してるよ」



「直哉さん...」



私の目からまた涙が零れる


「ありがとう。


　わたし　その言葉が欲しかっただけ」



「離れているけど


　ちゃんと感じてたよ


　ありがとう」


直哉さんは私を抱き締め


そっとキスをしてくれた。