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トラワレテ…
第4章 覚醒
トイレをすまし、リビングへの扉を開く。



(ぅわぁ………。こんな部屋見たことないよ…………。)


モノトーンを基調に、洗練されたインテリアに圧倒
される。


「オーレでいいかな?」

「…っはい!すみません…。
あ!な、なんかお手伝いします。」


手馴れた手つきでオープンキッチンに立つ彼の元へ
行くと、


「クスっ……緊張しなくていいから。
昨日倒れた人は座ってなさい!」



リビングのソファーに肩を押されて、

すとん!と座らされてしまった…。


(こんなの…緊張しない方がおかしいよぉ……///)


既にテーブルの上には二人分のお皿が並べてある。


「お砂糖いる?」


大きめのオーレカップを受け取ると、
彼も隣にすわった。


「はい。い、いります。」


シュガーポットから普通にお砂糖を入れようとする
と…


「待って。かしてごらん。」


スッとスプーンを握る手を上から大きな手で握られ

ドキッとする。


ユリ腰の後ろに手をつきグッと体を寄せる彼。


「こうやって、優しく泡の上にふりかけるんだ。
そぉーっとね。」


耳元で囁く彼の声にゾクゾクする。


(…っ!ち、ちかいよぉぉ〜っ…///)



「そのまま混ぜずに飲んでごらん。」


「このまま…?」


恐る恐るカップに口をつけると、
ミルクと混ざったコーヒーの優しい苦味が口に広が
り、追いかける様に泡とともにお砂糖が舌の上で
溶けていく…。


「美味しい………!」


「でしょー?」

嬉しそうにニコっと笑う彼。



(う……///。朝からその笑顔は反則でしょ………。)




「そういえば、まだ名前も言ってなかったね。
俺は、馨。んと…歳は29歳。キミは?」


「あ!ユリですっ!山内 ユリと申します。もうすぐで26歳ですっ!」


「ユリちゃん?かわいい名前だね。ぴったりだ。」


(/////////////////////…。)


キラキラとした笑顔でかわいいと言われ、名前のことだとわかりながら、思わず胸がキュンとした。


「け、馨さん…。あの…昨日は助けて頂いてありがとうございました。御迷惑おかけしてしまってすみませんでした…。」

「いやいや。あの状況で見過ごす訳にはいかないからね…。それよりも身体の方は?もう大丈夫?」















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