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トラワレテ…
第5章 欲情
約束の時間、
現れた私服姿の彼女の姿に面食らった。


抱き上げた時に感じた華奢な身体を裏切る豊満なバスト。細くくびれた腰のライン。

シンプルな服装がかえって彼女の身体のラインの美しさを際立たせていた。


決して派手な格好ではないのに、不思議と匂いたつような色気…。


(嬉しい誤算。…エロいな……///)



話す度に、くるくると変わる表情。
照れてすぐに赤くなる顔にそそられる。

何よりも、彼女の心を映すようなキラキラと輝く瞳、そこから目が離せなかった。



少しからかうつもりで食べさせた彼女の反応に、仕掛けた俺のほうがやられた…。


(なんだ…?この破壊力……///。)





夕陽に照らされ、更に輝く彼女の姿に堪らす抱きしめた。
腕の中にすっぽり収まる小さな肩、首筋に鼻先を埋める。


(ちっちぇ〜…。)


ふわりと香る彼女の匂いを吸い込むと、感じたことのない安心感に包まれた。





顔が見たくなって、こっちを向かすと彼女は瞬きもせず美しい涙を流していた…。




それを目にした瞬間、心臓をぎゅっと掴まれ、
自分自身、心を持ってかれたのがわかった。


(やば………………。)


逸る気持ちを抑え、彼女の柔らかな唇に触れる。

ピクンと反応する躰がたまらない…。


潤んだ瞳で仰ぎ見る様に見つめられ、
堪らず彼女の細い腰を引き寄せ、唇を重ねる。


掬い取るように舌を絡めると、彼女は戸惑いがちに受け入れ、たどたどしく答えてきた。
そんな彼女がたまらなく可愛くて…。

思うがまま、熱く…深く…彼女の舌を味わう。


小さく漏れた甘い吐息が、俺を一気に熱くした…。





欲しい…。彼女の全てが欲しい…。



それは、生まれて初めて感じた感情だった。

寄ってくる女達をいくら抱いても見つからなかったスイッチみたいなもの。それがパチン…と音を立て動き出したのがわかった。


(あぁ…………見つけた……。)


漠然とそんな風に感じた。



自分に欠けていた何かが急速に埋まっていく…
と、同時に感じる、渇きとも餓えとも言えない切なさ…。


初めて…心が震えた…。

































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