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トラワレテ…
第7章 氾濫
タクシーの中
二人はずっと黙ったまま…。
繋がれたその手は
痛いくらい強く握られている。
まるで…
絶対に離さない…。
って言われてるみたいで、
ユリの心を落ち着かせた。
眉間にシワを寄せ、
怒ったような表情の彼の横で
ユリの頭の中を、さっきの彼の言葉が
何度も何度も反芻される。
胸にあったモヤモヤはいつの間にか消え
馨さんへのキモチで溢れかえりそうだった。
タクシーを降り、
馨さんのマンションのエレベーターの中でも
私達は黙ったまま、ただ手を繋いでいた。
玄関の扉が締まり、オートロックの音が聞こえた。
まるで何かの合図の様に、繋がれた手が離れる…。
苦しい位…キツく抱きしめられた…。
「俺…怖かった…。
ユリちゃんが壊されそうで…
今日のパーティに行ってなかったら…
って思うと…怖くて怖くて堪んなかった…。」
黙ったまま涙を流すユリの頬を、大きな手が包む。
真っ直ぐにユリを見つめる綺麗な瞳が
僅かに揺れている。
『ユリ………。
お前が好きだ。
もう…俺のそばから離れんな…。』
一気に溢れだす涙で、言葉にならない…。
まるでそれが答えであるかの様に
溢れる感情のそのままに
馨の首元に抱きついたユリを
ギュッと抱き締め
大事そうに横抱きにすると、
リビングのソファーの前にそっと降ろされた。
ソファーに座る馨と
前に立つユリの目線が同じになる。
「ユリ…ホントに綺麗だ…」
愛しげに囁くその瞳は月明かりに照らされ、
より一層妖艶さを増し、ハッとする程色っぽい。
優しくユリを引き寄せ、膝の上に座らせると
後ろからそっとうなじに触れ
カールした後れ毛をずらすと、
小さく音をたてキスを落とす。
ネックレスを外し、
大きく開いた背中を撫で上げられ
ピクンと震えるユリの躰…。
ユリの髪からひとつひとつ丁寧にピンを抜き取る馨
解かれた髪に顔を埋めた。
「いつものユリの香りじゃない…。」
そう言って笑うと、
後ろから優しく抱き締められた。
二人はずっと黙ったまま…。
繋がれたその手は
痛いくらい強く握られている。
まるで…
絶対に離さない…。
って言われてるみたいで、
ユリの心を落ち着かせた。
眉間にシワを寄せ、
怒ったような表情の彼の横で
ユリの頭の中を、さっきの彼の言葉が
何度も何度も反芻される。
胸にあったモヤモヤはいつの間にか消え
馨さんへのキモチで溢れかえりそうだった。
タクシーを降り、
馨さんのマンションのエレベーターの中でも
私達は黙ったまま、ただ手を繋いでいた。
玄関の扉が締まり、オートロックの音が聞こえた。
まるで何かの合図の様に、繋がれた手が離れる…。
苦しい位…キツく抱きしめられた…。
「俺…怖かった…。
ユリちゃんが壊されそうで…
今日のパーティに行ってなかったら…
って思うと…怖くて怖くて堪んなかった…。」
黙ったまま涙を流すユリの頬を、大きな手が包む。
真っ直ぐにユリを見つめる綺麗な瞳が
僅かに揺れている。
『ユリ………。
お前が好きだ。
もう…俺のそばから離れんな…。』
一気に溢れだす涙で、言葉にならない…。
まるでそれが答えであるかの様に
溢れる感情のそのままに
馨の首元に抱きついたユリを
ギュッと抱き締め
大事そうに横抱きにすると、
リビングのソファーの前にそっと降ろされた。
ソファーに座る馨と
前に立つユリの目線が同じになる。
「ユリ…ホントに綺麗だ…」
愛しげに囁くその瞳は月明かりに照らされ、
より一層妖艶さを増し、ハッとする程色っぽい。
優しくユリを引き寄せ、膝の上に座らせると
後ろからそっとうなじに触れ
カールした後れ毛をずらすと、
小さく音をたてキスを落とす。
ネックレスを外し、
大きく開いた背中を撫で上げられ
ピクンと震えるユリの躰…。
ユリの髪からひとつひとつ丁寧にピンを抜き取る馨
解かれた髪に顔を埋めた。
「いつものユリの香りじゃない…。」
そう言って笑うと、
後ろから優しく抱き締められた。