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笑うことしか出来ない私へ
第1章 私が自分を捨てた日

喜ぶべきなのかは分からない。
でも、ママの口調は決して嫌味では無かった。
そう感じた。
母に虐待を受けて来た。
その彼氏にも。
そして、泣けば泣くほど母は腹を立て
あの男は喜ぶだけだと学んだ。
だから私は笑顔を作って素直を演じた。
これで母は機嫌を損ねずに済むし
あの男には嫌味をしてやれる。
歪んだ感情で乗り切ることしか
当時の私には出来なかった。
素直に誰かに助けを求める事は出来なかった。
素直なフリをするだけで精一杯だった。

