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笑うことしか出来ない私へ
第5章 ぬくもり
うぁ~こわいこわいこわい
画面を見ながら目を泳がしてしまう。
心臓はバクバクと鳴って
息を止めてしまう。
「怖いならやめる?」
「わー!」
急に声をかけられ驚いて大きな声を上げると
こうたも私の声に驚いて
ビクッと肩を震わせた。
「お前の方が怖いわ!」
こうたは笑いながら一時停止ボタンを押して
「どうする?」と問い掛けた。
「せっかく借りて来たし見る。」
「本当に見れるの?
別に無理しなくていいんだよ。」
「見る。」
「あそ。夜中起こしたりすんなよ。
起こされても起きないからな俺は」
こうたはそう言うと再生ボタンを押した。
怖い怖い怖いよ~
CGだと分かっていてもこわい
そして来ると分かっていても驚く。
私が一生懸命見たり見なかったりしていたら
こうたが私の手を握ってくれた。
私は少しだけ安心して
その手を握り返す。