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片想いの行方 2
第13章 5分の差
.。.:* side ヒカル *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*
………痛い女だな。
各階から蛍光灯が漏れる、その高層ビルを下から見上げて
自分の行動を客観視しながら、改めてそう思った。
海外に行ってる方が多い蓮が、運良くこの本社の中にいたとしても
この申し出を拒否されたら、何もかも区切りをつけてきっぱり諦めよう。
………そう決意した心のどこかで、淡い願いを燻らせたままのあたしに
『なんだ。
来てるんだったら始めからそう言えよ』
日本最大の総合商社にいるその男は、驚きもせず
色気のある声でサラリと答えた。
『どこ?
メインエントランス?』
「……メイン……なのかな。
目の前に、おにぎりみたいなデカイ石がある」
『はははっ、それうちのモニュメントだから。
面白れ~な、相変わらず』
………痛い女だな。
各階から蛍光灯が漏れる、その高層ビルを下から見上げて
自分の行動を客観視しながら、改めてそう思った。
海外に行ってる方が多い蓮が、運良くこの本社の中にいたとしても
この申し出を拒否されたら、何もかも区切りをつけてきっぱり諦めよう。
………そう決意した心のどこかで、淡い願いを燻らせたままのあたしに
『なんだ。
来てるんだったら始めからそう言えよ』
日本最大の総合商社にいるその男は、驚きもせず
色気のある声でサラリと答えた。
『どこ?
メインエントランス?』
「……メイン……なのかな。
目の前に、おにぎりみたいなデカイ石がある」
『はははっ、それうちのモニュメントだから。
面白れ~な、相変わらず』