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片想いの行方 2
第3章 ☆蓮愛相談室

『日本にいないなら結構。
起こして悪かった。じゃあな』

「おい、ちょっと待て」


電話の趣旨を言わないまま、勝手に切ろうとするヒメ。

だけど、悲しいくらい

その理由が、俺には分かってしまう。


「何焦ってんだよ。
1番欲しいものを手に入れたんだから、自慢の嫌味くらい言い残していけば?」

『俺は誰かさんと違って、傷口に塩を塗るマネはしないんでね』

「ご心配なく、ちゃんと癒えてるから。
で、何があったの?」


今頃浮かれてるんだと思っていたから

冒頭の一言の切羽詰まった感じが、妙に気になってしまった。

……俺ってどれだけお人好しなんだろう。


『………大した事じゃねーよ。
ただ、蓮だけだと思っていた輩が、他にもうじゃうじゃ湧いてるって話』


ヒメの声のトーンが落ちる。

やっぱりな。

そんなことだろーと思った。


「そりゃ湧くだろ。
この俺が惚れた女だ。
それにあいつ、見違えるように綺麗になってたし」

『……………』


ガラス窓がしっかり閉まってる事を確認して、俺がそう話すと

ヒメは押し黙り、何か考えてるようだった。
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