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片想いの行方 2
第17章 幸せの花びら
「………っ 蓮………」
………なんなの?
今一体何が起きてるの?
「……離して」
「…………」
「……冗談やめてよ」
「…………」
「蓮ってば……!」
Yシャツを掴んで、ありったけの力を込めて押し返そうとするけど
蓮の体はビクともしない。
あたしの顔の前にある蓮の胸から、トクトクと心臓の音が聞こえてきて
初めて触れたその体の熱さに、自分の体も連動するように火照っていく。
「ヒカル……」
「…………っ」
頭の上から、あたしの名を呼ぶ低い声。
……それだけで、心がきゅうっと潰されたみたいになるんだ。
蓮の声を聴くだけで
蓮の笑顔を見るだけで
その切ない瞳を、見つめるだけで
“ あたしはそんな蓮に惚れたんだ ”
「………っ」
………違うの。
そんな言い方じゃない。
惚れたって言葉に間違いは無いけど
本当に伝えたい想いは………