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片想いの行方 2
第21章 逢いたい

………………………………………………


「鈴木君♡」

『…………』

「返還の儀式を始めようぜ」

『…………』

「10年以上譲ってやった俺に感謝するんだな」

『…………』

「いっそのこと、お前改名したら?」

『…………』

「やっぱりこの名前は俺のもんだ」

『…………』

「なんでか分かる?」

『…………』

「なんでだと思う?」

『…………』

「おい、聞いてんのか……」

『うるせーな!!』


どっちがうるせーんだよとツッコミたくなるほどの

デカい声が電話の向こうから飛んでくる。


『何時だと思ってんだよボケが!』

「夜中の3時。そっちは朝じゃねーの?」

『同じ国だ!』

「彼女は?」

『寝てるに決まってんだろ!』

「なんでお前はこんな時間に起きてるわけ?」

『眠れねーんだよ!』


お、奇遇~

俺も嬉しくて、興奮しちまって目が冴えまくり。

ベッドでスヤスヤ眠る美和を見つめながら、3本めの酒をあける。

大分酔いが回ってるけど、かなり気分がいい。


「寝れねーなら飲めば?」

『もう飲んでる』

「あっそ」

『足りないから買いに来てる』

「は?」
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