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片想いの行方 2
第4章 ☆甘い夜
☆…side 美和


…………やばい。

この反応は……ちょっと引いてる?

渡したケーキの箱を見つめたまま、何も言わないヒメ。

私はその姿を見て、だんだんと焦り出した。

付き合ってまだ間もないのに、いきなり手作りなんて、やっぱり重かったかな。

高校の時から、ヒメが甘党だってことは知ってたから、張り切っちゃったんだけど……


「あ、あの……ヒメ……」

「これ、本当に美和が作ったの?」


いたたまれなくなって私が話しかけると同時に、ヒメが口を開いた。


「そ、そうだよ」

「その辺で売ってるやつより、格段に凄い出来なんだけど」

「うん……頑張った」

「俺の為に?」

「う、うん///」

「……………」


な、なんの沈黙!?

ドキドキしながら、ヒメの顔をチラッと見ると

ヒメはこっちを見ないまま、ぽつりと呟いた。


「………ありがとう」

「……………!!」


や……やった!!

ありがとうって言った!///

その一言だけで、嬉しくてテンションが上がる。

ちょっとでもいいから、喜んだ顔が見れるかなーって思って

さらにヒメに近寄って覗き込むと



「…………今、こっち見んな」



ヒメは、私と反対側にふっと顔を背けた。
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