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暁闇
第9章  その予感は


「どうしたの?」


あおいさんが聞いてきたけど、


「あ、別に何でも――――それより、これ済んだら少し外、出ませんか?」

「え?」

「久しぶりだし、どこかでゆっくり話でも」

「あ、うん……」


あおいさんはちらりと俺を見て、少し笑ってそう答えた。


「……弟に頼まれたの?」

「え?」

「ううん、何でもない」


くすくすと笑いながら、洗い物を続ける。

姉ちゃんにバレバレじゃん、丈……俺は思わず苦笑した。


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