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暁闇
第9章 その予感は
【今から結を駅まで送ってきます】
やがてそう入ってきたLINEに、じゃあ私たちも帰ろうか? と言った彼女をアパートに送るべく、車を走らせる。
別れ際発した
「また誘ってもいいですか?」
俺のそんな言葉に
「うん。翔悟くんと会うの楽しいから嬉しいです」
笑顔でそう返してくる彼女。
ああ……その顔。
好きだな、そう思った。
そして彼女からも間違いなく感じる好意。
なのに、それ以上踏み出せない自分に感じるよく分からない苛立ち。
俺はこの日初めて、それを覚えて――――。