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暁闇
第2章 花冠の……

「……あ」
そしてそこに、見つけた。
急に立ち止まった俺に、坂本がそのままぶつかって。
「もう! 何!?」
「着いた」
「え? ……あ、ほんとだ」
坂本とふたり、その店のドアを開ける。
会費を払い、中へと足を進めると、もうかなりたくさんの人がいて、賑やかな雰囲気がすでに出来上がっていた。
「加奈ー!」
女の子たちが、坂本の周りに集まってくる。
「あ! 村上くんだー!」
その子たちは、坂本だけじゃなく俺にも気付く。
わいわいとしたその雰囲気にいつのまにか巻き込まれた俺は、苦笑しながらもそれに自然と意識が馴染んでいくのを感じながら、そのときを待っていた。

