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暁闇
第12章 告白
俺はコーヒーの入ったカップを口に運びながら、目の前にいる、美味しそうにデザートを口に運んでいる彼女を想う。
ずっと、こうして一緒にいたい――――。
桜井への想いを断ち切れないままでいた時、あおいさんと出会って。
誰にも話せないでいたことを、話して。
彼女の、先輩への想いも聞いて。
どうしようもないその感情を、その捨てられないでいた望みを、ようやく断ち切る決意ができた。
丈の存在もあり、あおいさんと少しずつ親しくなって。
いつの間にか、彼女のことを考えるときが増えていて。
同じように、あおいさんにも俺のことを考えていてほしいと。
……そう、思うようになっていた。
何かあったとき、一番最初に彼女と話したい。
そして彼女にもそうであってほしい。
彼女のすべてを、もっと知りたい――――。
楽しいこと、哀しいこと。
驚いたこと、悩んでいること。
それがどんなに些細なことでも、あおいさんのことなら何でも知りたいと俺は思っていた。
彼女のそばにいるのはいつも俺でありたい。
誰よりも、一番近い存在になりたい。
好き、と自覚したそのときから。
その想いは強く、深くなるばかりだ――――。