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暁闇
第12章 告白
「……もう、ほんと幸せ~」
予約していたレストランでの食事。
テーブルに置かれてある、プレートに品よく盛りつけられている数種類のデザート。
あおいさんはチョコレートケーキを一口、頬張ると。
「……おいしいっ」
そう言って笑って。
それからさっきの言葉を呟いたのだった。
「水族館もすごく嬉しかったし、食事も……ほんとにありがとう、翔悟くん。
こんな幸せな気分のクリスマス、初めてかも」
「ほんと?」
うん、と頷いて、俺を見る。
「……よかった」
ほっと、息をつく。
それは、丈から、あおいさんは水族館が好きだと聞いたから、思いついたデート先。
『……心が凪いでいく感じがして、水族館って好きなの』
水槽の中を見ながらゆっくりと施設内を歩いているとき、あおいさんは言っていた。
『静かで、落ち着く――――』
そう、微笑みながら。