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暁闇
第13章 混乱
「あおいさんが好きです――――」
……はっきりと、口にされた。
そっと顔を上げると、翔悟くんは私を見てた。
とても、真剣な目だった。
冗談とか、そういうんじゃないって。
すぐに分かった。
分かった、けど。
「……あ、私……」
彼から目を逸らし、俯く。
両手で持ったコーヒーのカップに視線を落とす。
「その……」
思わず、目をぎゅっと閉じた。
……そして聞こえてきた、翔悟くんの声。
「俺の事、嫌いですか」
はっ、として。
慌てて顔を上げた。
何も言えないのに、首だけは必死で左右に振っていた。
嫌いなわけがない。
間違いなく、私は彼に対して好意を持ってる。
でも――――。