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暁闇
第17章  交わすたび、深まって


「だからあおいさんも、そんな言葉……真に受けなくていいです。
通りすがりの誰かから投げつけられた言葉になんて、落ち込む必要なんかない」

「翔悟くん……」

「……まあ、気にするなって言っても、あおいさんにとっては難しいってこと分かってるけど。
優しい人って、真正面からそういうの受け止めてしまいがちだから」


きゅっ、と。
握られたままの手が、指先で優しくなぞられる。


「でも、いつ会うかわからない人の言葉を考える時間があるなら、その分俺のことを考えててほしい。
俺、後悔なんてしないから。
だから、ずっと一緒にいてください」


握られた手。
少し、冷たい。


「……お願いだから」


小さく、呟くように言われて。
胸が、きゅうっと苦しくなった。
こんなにも自分を求めてくれる人。


……応えたい。


私がいないと幸せになれないと言ってくれるこの人の想いに。


心からそう思った。


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