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暁闇
第4章 ふたりの想い
「村上~。二次会行く?」
パーティーがそろそろ終わりそうな雰囲気の中、坂本にそう声を掛けられた俺は首を振った。
「今日はもう帰るよ」
「そっか……」
もちろん、坂本も無理強いはしてこない。
「おまえは行くんだろ?」
「だって桜井先輩の職場の人、イケメン率高いんだもん!」
きらきらと目を輝かせてそんなことを言う坂本。
「まあ、羽目外しすぎねーように」
「わかってまーす!」
あはは、と笑いながら
「なんか村上、保護者みたい」
そんな言葉を坂本は続けた。
思わず俺は苦笑する。
やだよお前みたいな娘、と答えた俺は、ひどい! と抗議され。
坂本とはいつもこんなかんじだ。
話していると楽しい、貴重な女友達。
卒業して今までみたいに一緒にはいられなくはなっても、きっとこれからもこんなふうに関係は続いていくんだろう、となんとなく思った。