この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
暁闇
第18章 繋いだ手
「やっと、好きって言えたの……」
だから、諦めたくない。
「翔悟くんと一緒にいたい――――」
どんなに心が揺れても。
幸せを感じる自分を、咎める感情に襲われても。
それでも、それは間違いなく私の願いだから。
終わりが来るなんて、思いたくないから。
「……だから、ちゃんとする」
「あおいさん――――」
ぐっ、と。
こみ上げてくる想いに、胸が苦しくなる。
「揺れても、逃げない」
「……ん」
「だから、私のこと見捨てないで」
お願い――――。
想いを込めて、繋がれた手を見つめる。
その手が、指を絡めるように繋ぎ直された。
「そんなこと、しません」
そして聞こえた、翔悟くんの声。
「絶対に――――」