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暁闇
第19章 後戻りなんかさせない
その日の夜。
突然彼女からかかってきた電話。
『好き』
そう……告げられて。
彼女か泣いていることに気づいた俺は、いてもたってもいられなくなった。
会いたくて。
彼女の元へと向かっていた。
そして実際その姿を目にして。
たまらなくなって思わず抱き締めたその身体。
俺の背中にそっと回された両腕。
そのとき確信した。
彼女の俺への気持ちを。
何に迷っているのかわからないけれど。
そんな考え、断ち切ってみせる――――俺はそのとき心にそう決めた。