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暁闇
第19章  後戻りなんかさせない


部屋で。
俺は彼女への想いを再度伝えた。

告白を聞く彼女の頬が、赤くなって。


なんだかすげー……可愛くて。


触れた頬の、熱さ。

俺の言葉に。
俺の手に、そうやって誤魔化せない反応で想いを伝えてくる彼女。

……誘うような、匂いまでさせてて。


たまらず、唇を重ねた。
何度も、何度も。
俺の腕を縋るように掴んできた彼女は、次第に、重ね易い角度へと顔を傾けて応えてきて。

その変化に、俺はもう自分が止められなくなり、首筋にまで唇を這わせ。


……そこで拒絶されなかったら、最後まで求めてしまっていたかもしれない。


「がっつきすきだろ俺……」


そのときのことを思い出し、苦笑いがこみ上げた。
そのまま深く息を吐き、身体を横へと向ける。


……ここで、こうやって一緒に寝た。


横たえた彼女に口づけると、その身体はやっぱり躊躇いを見せて。
キスだけ――――その言葉にようやく力を抜いてくれた。

可愛くて。
頬を赤らめながら、目を潤ませて。
縋るような視線を俺に送ってきて――――……。


よく我慢できた、と。
我ながら思う。


彼女の寝ていた場所にそっと手を這わせる。


……まだ、その甘い匂いが残っているような気がした。



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