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暁闇
第24章 初めて口にした
……甘ったるい雰囲気が、部屋中に満ちていた。
翔悟くんも私と同じ気持ちなのか。
頬にちゅっ、と口づけてくる。
思わず彼を見て。
ふたりで目を合わせ、笑い合う。
彼の指先が、ネックレスのトップ部分に触れた。
あ、とそれを私は思いついて。
「……ネックレス、鏡で見てきていい?」
そう言って彼の腕からするりと抜け、ぱたぱたと洗面所に急いだ。
「……可愛い……」
そして見た、そのネックレスをつけている私の上半身。
身体の角度を何度も変えて、そのきらりと光るトップ部分を見つめる。
自然に、顔がほころんでしまう。
もっとはっきり見たくて、バスローブの胸元を少し開いた。
「やっぱり可愛い……!」
一生つけられる、翔悟くんからのプレゼント。
嬉しい。
すごく嬉しい。
「……ふふ」
こみ上げてくるその気持ちに、思わず笑みがこぼれる。