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暁闇
第25章  Epilogue


「……どうだった?」

「え?」

「今日。彼に会ってよかった?」


私は、こくんと頷く。

よかった。
本当に行ってよかった、そう思ってた。


「……あのとき泣いてたの、どうして?」

「え?」


腕の中で、顔だけ上げて葉月くんを見る。
見下ろすように、彼も私を見てた。


「加奈ちゃんと、彼のところにいたとき。
……琴音、泣いてたよね?」

「……見てたんだ」

「うん」


私はまた、葉月くんの胸に顔を寄せるようにする。

目を閉じて、思い出すそのこと。


あおいさんのお色直しのあいだ。
メインテーブルにひとり座る村上くんのところには、たくさんの人が集まった。
加奈と私もそこに行き、順番で話をしたときだ。


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