この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
暁闇
第27章  *おまけ*葉月と琴音*


抱き寄せられ、その胸元に優しく押しつけられる私の頭。
まだ、葉月くんの鼓動は早い。
腕の中で顔だけを動かし、彼を見上げた。


「なんか今日……激しかった……」


ぽつりと呟くと、彼は苦笑いを浮かべて


「……今日の琴音があまりにきれいだったから。
たから、正直少し妬いた」


そう、答えた。


「え……?」


ふ……と息を吐く彼を見つめて。
誰に? そう聞いた。


「言わせるの?」


少し目を細め、私の唇を指先で辿りながら葉月くんは答え。
されるがままに黙って彼を見つめる私に

 
……でも琴音は僕のだから、と。


そう、自分に言い聞かせるかのように。
もしかしたら私にも言い聞かせるかのように、呟いた。


「私には、葉月くんだけだもん……」


唇に当てられたその指に、ちゅっ、と口づけて。
私はそう口にする。


「それに葉月くんだって……」


それ言いかけて途中で口を噤んだ私に、ん? と。
続きを促してくるから。


「葉月くんだって、今日はなんだかいつもよりかっこよかったもん……」


そう口にすると、葉月くんは苦笑して。


「そんなわけないって」


ははっ、と。
それを流そうとする。


「……っ、ほんとだもん!
葉月くん見て、あのひとかっこいい、って騒いでるひとたち……ほんとにいたんだから」


その光景を思い出し、思わず唇を噛んだ私の姿に


「琴音……」


と、そう呟く彼の口調は笑ってはいなかった。



/551ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ