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暁闇
第6章 新たな関係
「あ……ほんとごめん!
俺、全然覚えてなくて――――」
「ははっ! 大丈夫っすよ」
整ったその顔をくしゃっと歪ませて笑う。
「姉ちゃんが男連れてくるなんて初です」
「男?」
「え? やっぱ彼氏じゃないんすか?」
俺はその言葉に目を見開いて。
「違う! 違うよ、俺はただの……」
ただの……何だ?
彼氏どころか、友達でもない。
「何なんだろ……知り合い?」
「何オレに聞いてんすか」
彼は楽しそうにそう言ってまた、笑い出す。
「まあ、姉ちゃんも彼氏じゃないとは言ってましたけど……。
でもほんと、男の人連れてくるなんて初だったから。いよいよ姉ちゃんも! なんて思ったんだけど……なんだ」
「期待に応えられなくて申し訳ないけど」
思わず苦笑いを浮かべた。