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BAR・エロス
第11章 面接・・
夜風はひんやりと私を取り巻く。
大きめのストールで肩を包んでみても、
その空気の冷たさはまだ感じられる。
細い路地から大きな通りへとでたところで
緊張の糸がプツンと切れた。
立ち止ったきり足が動かない。
歩道の端にしゃがみこんで
しばらく車の波を
ぼんやりと眺めた。
眺めながら・・
紫苑を思い出す。
紫苑の温もりを思い出す。
私を押し広げた紫苑の手・・
泉を濡らした彼の指・・
心がズキズキうずきだす・・
そしてあの言葉・・
私がエロスのママに?
なんなの・・?
なんなのよ・・・
車のライトに目をつむり、
クラクションの音に耳をふさぎ・・
まだ立ち上がれずに
冷たい風に吹かれたままでいた・・・