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BAR・エロス
第3章 盗み聞き・・

「花金のビールは格別だねぇ!」


冷えたビールが喉を通る時のあの喜びを
目じりで表現しながら、
向かい合って座る修と
好物のホッケをつついた。


「ハナキンって、
 梓さんたちの時代の言葉なんでしょう?」


なんとも失敬な物言いに、
彼が箸でつまもうとしていたホッケの身を横取りしてやった。

たしかに
バブルの時代に生まれた言葉だが、
私の時代、なんて言われると
歴史の教科書に連ねられているような
時代の古さを思い知らされた気がした。


「あ!ずるいよ、オレがとろうとしたのにぃ」


「お姉さまにむかって失礼なこと言うからよ!」


意地の悪い目つきでにらみながらも
彼のために身をほぐしてやった。
すると修は
うれしさに表情を崩しながら背筋を伸ばした。


「今夜はさ・・お泊りできるよ。
 夜勤って言ってきたからさ」


「いいのぉ?そんな嘘ついて。
 本当の夜勤の時疑われないの?また夜勤って」


私たちが働いているのは
カタログ通販のコールセンター。
24時間稼働しているので、
月に何度かは夜勤当番がまわってくる。

私は入社3年目。
離婚後2年は、それまで働いていた
パートの仕事を続けていたが、
さすがにパートの給料じゃあ厳しい。

慰謝料は当然もらったが、
この先の老後のために取っておかなければならないし、
なにより経済的に苦しい生活はしたくなかったので
50代も活躍中、といううたい文句に誘われて
今の会社の契約社員となったのだ。

修はまだ入社して1年だが、
その前もコールセンター請負会社で働いていたという。

だから私より2年後輩でも
あと一年もすれば正社員となって
私の上司になるだろう。


「ホテル、ちゃんととってあるからね、
 梓さんの好きな六本木のあのホテル!」


この男のぬかりなさにはいつも感心させられる。
マメで甘えん坊で、
それでいてこの私を恥ずかしいほど喘がせる・・
なんだか悔しい。

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