この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
BAR・エロス
第17章 エロスのママ・・
紫苑とのやり取りにひと段落ついたところで
1人の男が私の正面に座った。
交渉したいらしい。
ハッキリ言ってタイプの男だったのが残念だが
紫苑からNOの返事を聞かされた男は、
「また今度お会いできたらお願いします」
そう言ってはじめに座っていた席へと戻っていった。
物欲しそうに彼の後姿を眺めていると、
私のもとにママがやって来た。
「これからだっていくらでも交渉相手を探せます。
ママになったら交渉禁止、なんて
野暮な事は言いませんよ。それと・・」
別の客の相手をしている紫苑をチラッと見て
「バーテンとママの恋愛禁止、なんてことも言いませんからね」
ママの前でもあんぐりと口を開けて、
後ろにひっくり返りそうになった。
・・なんだよ、2人共特殊能力持ち?・・
いや、すでにママにはお見通しってわけだ。
それは多分特殊能力ではなく、
紫苑の話しぶりからそう感じ取ったのだろう。
とにかく、恋愛やセックスに関しては
なんの制限もなく自由でいいってことらしい。
それだけ言ってママは
また客のもとへと戻っていった。
BAR・エロス・・
もしかしたらここが
私の人生の
次なる舞台になるのかもしれない。
その可能性は・・
かなり大きい気がする・・・