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BAR・エロス
第18章 私の中・・

話し終えた時には、
ソファの上の私たちの間には距離ができていた。

私がじりじりと端に動いていったからだ。
そしてソファの上で膝を抱えていた。


紫苑は黙って壁を見つめていた。

自分の体を少し揺すってみる。
動くものに反応してその視線が動くかと思ったのに、
彼は振り向いてはくれなかった。
ただただじっと座ったままの
紫苑の気持ちを勝手に想像してみた。

今夜は抱き合う気になどなれないだろうな・・

ゆっくりと立ち上がり、彼に背を向けて
ローブを脱いだ。

帰るつもりで着替えを始めた。
素早く下着を着け、セーターを手にしたところで
紫苑が後ろから腕をからませてきた。

しっかりと私の体を抱え込み、
首筋には彼の唇がその温かさを伝えてきた。


「どうして服を着るの?帰るつもり?
 だめだよ、帰さない・・」


手にしていたセーターを取り上げると床に放り投げた。

私の体を返すと
苦しいくらいに抱きしめてから、
隙間なく唇を重ねてきた。

漏れる息遣いの荒さは心に響く・・

そのあと何か言いたそうに
紫苑は耳たぶに唇を押し当てたが、
言葉、は聞けなかった。

・・何も聞けなくてもいい。これが答え・・

今度は私から唇を合わせた。
彼の頬を両手で包みながら舌を滑り込ませ
唾液が滴るほどその唇をむさぼった。

その荒々しさに応えるように、
私の体を抱え上げベッドに投げ落とすようにして横たえた。


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