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BAR・エロス
第21章 終わりゆき、そして始まる・・
あと2時間ほどで年が明ける。
夕方修と職場で年末の挨拶を交わした後
急いで家に帰り、
久々に腕を振るって作った
正月料理を詰めた重箱をかかえて
紫苑の部屋へと向かう。
夜通し遊んで新年を迎えようと
繰り出してきている人の波をかき分けながら、
六本木の街を通り抜け
紫苑の部屋を目指す。
竹内に背中を押されて
心の中に整理をつけることができた私は、
紫苑と一緒に
新年を迎えることにしたのだ。
この申し出を紫苑は二つ返事でOKしてくれた。
だがこうして料理を用意するというのは
内緒にしてある。
帰ってきた彼を驚かせたいのだ。
きっと手作りの料理を喜んでくれるだろう。
そう思ったらいつになく気合が入った。
紫苑が帰ってくるまであと1時間近くあるが、
テーブルの上はすっかり準備が整い
あとは2人が席に着くのを待つだけ、となった。
冷蔵庫には
シャンパンだのビールだのが
たんまりと冷やしてあったが
それには手をつけず
コーヒーで我慢した。